芸術・アート
イギリスのパブの店内の壁から15世紀の絵が見つかった(出典:dailymail

英国パブの大手チェーン「ウェザースプーン」の壁の裏から15世紀の絵が偶然見つかる。

今では多くの歴史的遺産が見つかり、修復や適切な保管がなされ、博物館等で一般人が気軽に楽しめるよう、学べるようになっている。

だが、歴史的遺産は当時の者が大事に保管するケースがあれば隠す場合もある。なかには破壊されてしまったものもあるだろう。

例えば、フェルメールの「窓辺で手紙を読む女」は絵画内に描かれていた絵が塗りつぶされていた。

フェルメールの「窓辺で手紙を読む女」の背景の壁に隠されたもう一つの絵を発見、修復完了する
「窓辺で手紙を読む女」は、オランダの画家ヨハネス・フェルメールが1657年から1659年に描いたとされる絵画だ。ドレスデンのアルテ・マイスター絵画館が所蔵している。 の作品は長い間、描いた画家が特定されず、当初はレンブラントや...

このように、当時、或いは今まで間に何者かの思惑によって歴史的遺産が隠されていたのが偶然見つかるというケースも稀にあって驚かされる者も少なくないのではないだろうか。

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「ウェザースプーン」の壁の裏から15世紀の絵を発見

エリザベス1世と思われる肖像画。(出典:dailymail


イギリスの大手パブチェーンのウィザースプーンズのハートフォードシャー州ホッデスドンにある「The Star」の店舗改修工事中に、15世紀のものと思われる絵が見つかった。

見つかった絵は6枚のパネルでエリザベス朝時代のものと思われる。まだ正式な鑑定は行われていないものの、この中にはエリザベス1世であろう絵も残されていた。

1枚の肖像画ならたまに見つかるが、複数まとめて見つかるのは非常に珍しいとの事。

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バーリー卿の肖像画など男女6点の絵

首席補佐官ウィリアム・セシル(バーリー卿)。(出典:dailymail


絵は男性が3人、女性が3人だ。まだ鑑定は済んでいないが、エリザベス1世や首席補佐官ウィリアム・セシル(バーリー卿)である可能性が高い。

ウィリアム・セシル (初代バーリー男爵) - Wikipedia

バーリー卿はエリザベス1世の最高顧問である大蔵卿であり、テューダー朝王朝時代のイングランド王国の中心人物だ。40年にわたり女王を補佐し、イングランドの国政を主導した重要人物だ。

男女6人はそれぞれ交互に配置されていて、聖書の碑文が添えられている。パネルの下半分が劣化し、部分的に欠けているものの、ある程度良好な状態だという。これらはガラス等で保護される事となった。

ウェザースプーンはこの絵の保護に協力を惜しまないとしている。改修工事が終わり、営業が再開されたときにパブで歴史的な絵画を見る事が出来る貴重なパブになるかもしれない。

エリザベス1世の側近には優秀な人物が控え、大英帝国へと発展させてきた。その軌跡を見てみよう。

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参考文献

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Amet

旅行が趣味の団塊ジュニア世代。旅先で歴史を学んだり遺跡を見学したりその土地の食べ物を楽しむ事をライフワークにしています。本業はテクノロジー/マーケティング関係で情報収集と分析が専門です。

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