私たちが住む地球は、ご存知のように太陽を中心に回っている太陽系銀河の中の星の1つだ。
光を与えてくれるだけでなく、作物の実りや酸素の生成など人類だけでなく地球上で暮らす生物全ては太陽に生かされていると言っていい。
その大きなパワーに圧倒され、時に畏怖し、時に神として崇められるなど、遠くの素材でありながら非常に身近な存在でもある。
そんな太陽は、いつまで存在していられるのか、いつ消滅するのか考えたことはあるだろうか。
太陽はいつ生まれていつ死ぬのか
地球にとって必要不可欠な太陽は、いつ生まれていつ死ぬのだろうか。そんな素朴な疑問に英国マンチェスター大学の天体物理学者アルバート氏が答えてくれている。
太陽はその質量を元に計算された結果、100億年ほどの寿命だと考えられている。現在太陽は45億年ほど前に誕生していると考えられている為、あと55億年ほどで消滅すると予想された。
太陽は水素とヘリウムで構成されており、両者がうまくバランスをとっている状態だ。だが、水素が無くなると膨張をし始める。質量的に200倍ほどになると考えられている。
地球や地球に住む生物の未来
では、太陽が膨張し始めると地球や地球の生物は危険ではないか、という疑問がわくだろう。
確かに太陽の膨張を計算すると地球の軌道ルートにまで達するため、いずれ飲み込まれる。
だが、太陽は10億年ごとに10%ほど強さを増している。今より10%強い太陽は地球上の全ての水を蒸発させ、水も作られない環境になる。
よって、地球上の生命体はもって残り10億年ほどだろうと考えられている。もし、10億年後も人類が存在しているとしたら、もう別の星に移り住んでいるはずだ。
太陽の最後
太陽の終わりはどのようになるだろうか。太陽は「惑星状星雲(Wikipedia)」が最も可能性の高い太陽の最後であるとされている。
太陽はいずれ赤色巨星(Wikipedia)から白色矮星に縮小、惑星状星雲となって生涯を終える。
惑星状星雲とは、超新星にならずに終わる恒星が赤色巨星となった際に放出したガスが紫外線に照らされて輝いているものの事だ。
天文学的には短い期間であるが、惑星状星雲は約1万年の間、明るく輝く。中には数千万光年という非常に広い距離から見ることができるが、星自体は非常に暗くて見えない。
太陽の終わりを観測する可能性
惑星状星雲は、宇宙では比較的よく見られる現象で、「らせん状星雲」、「キャッツアイ星雲」、「環状星雲」、「バブル星雲」などは地球から観測できている。
つまり、前述通り、人類が地球を脱出し、割と近い他の星で暮らしていた場合、太陽の終わりを観測できる可能性があるだろう。